連載小説
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蒼晶の守護龍
そのまま進んでいくと、たくさんの青く巨大な水晶が壁や床から生えていてまさしく結晶の洞窟と呼べるところについた

アイン「ここが最奥部らしいな…」

セラ「何か…」

彼女は何かを感じている

???「来ましたか…」

アイン「!!!!」

地響きと共に何かが近づいてきた…

???「珍しい感じがしたので呼んでみましたが…」

そこにいたのは一言で表すなら身体中から無数の結晶と冷気、そして水の魔力を感じる巨龍だった

アイン「!!!!」

私は死を覚悟した、私は間接的で今は元とは言え巨龍たちの同族を犠牲にし、心を壊したりしてきたのだ…

???「貴方は、あの地の人間とは違うようですね」

アイン「私は…」

そのまま正直に自分のしてきたことを話す

???「なるほど…貴方はその子を自身の償いのために…」

アイン「…」

そのまま頷く

セラ「でも、アインさんも…」

巨龍はセラの話を聞いている

???「なるほど…自分の力ではどうにもできないなら離れたのをきっかけにその子を…」

アイン「えぇ…」

???「貴方が仮にその子を無理やりここに連れてきていたなら、貴方は今頃細かく砕けた氷になっていたことでしょう…」

アイン「!!!!」

冷たい眼とオーラらしきものに戦慄する

???「ですが嘘は言っていなさそうですね、それに…」

アイン「?」

???「貴方は今までの事を悔いています」

アイン「…」

???「ですが、その子にもしもの事があれば…」

アイン「えぇ、そのつもりです」

???「貴方の眼には嘘はありませんね、なら…」

巨龍は腕をうごかして洞窟の結晶を砕き私の近くに落とした

アイン「これは…」

???「貴方たちの、力になることでしょう…」

アイン「ど、どうも…」

???「貴方たちの未来に、幸あらんことを…」

結晶を抱えてそのまま大穴から出た

セラ「なら、帰る?」

アイン「そうだな…」

私は結晶を抱えているとまともに動けないのでセラが私を抱えてそのまま家にまで飛ぶ

アイン「なるほど…」

帰って成分を分析してみるとこの結晶は水や氷の魔力が超高濃度に溶けているらしい

セラ「???」

アイン「どうした?」

セラ「これ、食べられるかな」

アイン「硬度はそこまででもないな、セラなら食べられないことはないだろう。どうしたんだ?いきなりそんな話をして」

セラ「何か、感じるの。これを食べなきゃって」

アイン「そうか…ならまずはこれからだな」

あの地に行くときに最初に得ていた水晶茸を渡す

セラ「???」

アイン「いきなり強い力を入れると身体がおかしくなりかねない、まずはそれで方向性とかを知っておくといい」

セラ「うん。」

セラは水晶茸を平らげる、もともと一本しかないが

セラ「静かで、冷たい力…でも優しい…」

アイン「まだ食べられるならいくらか削るが」

セラ「お願い」

そのままハンマーと鑿で結晶を割っていく

アイン「いただきます」

バリボリと結晶を噛み砕いて食べている…

アイン「そんなに食べて大丈夫か?」

セラ「ここでおしまい…」

結局結晶を半分ほどまで食べたところで満足したらしい

アイン「残りは明日食べたらいいさ」

セラ「うん」










次の日も、食事は結晶を選び私は結晶を割っていく

セラ「んん…!!」

完食して、少しするとセラは踞りまた身体が青白く眩い光を放つ


















光が落ち着くと、セラの姿が変化していた

セラ「変わった!?」

手にある鱗や生えている角のうちの真ん中のひとつ、眼にある光彩、そして翼の一部の鱗が青色と水色のカラーリングに染まっていた

セラ「感じる…水と氷の力…」

どうやら、巨龍は自身の力の一端を与えてくれたらしい…

セラ「巨龍さん…」

おわり
20/09/03 23:35更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

次回に続きます

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