いよいよ我慢が効かなくなってきたようです。(分岐)
翌日…
「よし、完成だ。」
『何が出来たの?』
「例の強化スーツが完成した。」
『そう、良かったわね♪』
「って3人ともなんで近いんだ?」
『そろそろ、我慢が効かなくなってきたのよ♪』
「そうか。」
俺はチェンジポインターを構えた。
『その双眼鏡、チェンジポインターって名前になったんだ。』
「元々そういう名前だったらしい。」
『まあジュンが望まないなら、私達もしようとは思わないがな。』
「一安心だ。」
とりあえずこの場は否応なしに犯されるのは防げたようだ。
「ならモンハンの続きやるか。」
『そうね〜。』
結局、高レベルのクシャルダオラやラージャンをやって天鎧玉や刻まれた御守りを手に入れて行った。
「お、これは…」
『どんな御守り?』
「潔癖と秘伝が共に+3」
『両方複合スキルね〜。』
「珍しい。」
『私は匠3、切れ味4の御守りが手に入ったわ♪』
「珍しいな、匠と切れ味が一緒に着いたやつは、しかもプラスの値で。」
『そうなの?』
「一般的には匠がプラスだと切れ味の値が出にくい、出たとしてもマイナスになりやすい」
『私は匠+6、特殊攻撃+7でスロット1つのが出た。』
「状態異常の手数武器なら扱いやすいな。」
と全員個性的な御守りを手に入れたので次は発掘装備の確認をした。
「俺はろくなのがないな。」
『私は防具があるわね。』
「刀匠+4の頭か、いいね。」
『私はこれかしら?』
「お、剛撃+5か、ガンナー用だけど。」
『ガンナー、練習しようかな…。』
「まあ考えたらいい、練習するのも磨かずに取っておくのも自由だ。」
『私は発掘の片手剣に良さげなのが出た。』
「なるほどね、最高数値一歩手前の麻痺属性で切れ味はシロナガスか。」
『シロナガス?』
「匠なしで白がとても長く、匠ありで紫がほんの少し出る武器を指す言葉だ。」
『なるほど。』
「ちなみに最初から切れ味が伸び切ってて紫を持っているのをスムラと言う。」
『なるほどね〜♪』
「発掘武器の用語の1つだ。」
そうしているうちに昼ご飯の時間になったので行くことにした。
「なら昼ご飯行こうか。」
『そうね〜。』
昼食を済ませ、俺は1つの提案をした。
「1つ提案があるんだが。」
『何かしら〜?』
「そんなに我慢できないならこんなゲームはどうかってな。」
『どんなゲーム?』
「ちょうど俺達以外の利用客であるアイシスは明日の昼までいない、だからこのホテル全部を使って逃げている俺を探すゲームをしようかってな。」
『え?』
「あ、ブランの姉さんには許可を取ってあるから。」
『さっき電話してたのはそのためだったのね…。』
「3人が鬼となり制限時間内に俺を探すゲームだ、ただし俺はこのメンツだと基礎能力の差ですぐに捕まるのは見えてるから強化スーツとその周辺機器を使わせてもらう。」
『見つけただけじゃダメなの?』
「見つけても逃げられたら意味がないだろう?」
『確かに。』
「どうする?」
『私は止めておく。』
「もちろん時間は夜だ。」
『そういう事なら私は参加したい。』
『面白そうね〜。』
『ジュン、貴方初めての相手をそんなゲームで決めていいの?』
「選べないからな、こうした趣向もありかなって。」
『そう、なら私も参加するわね♪』
「決まりだな。」
こうして俺の貞操を賭けたゲームが始まることが決まった。
そして時間は流れ夕食後…
「ならもう1回ルールの確認だ、俺の勝利条件は3人が全員降参するか制限時間の間逃げ切ることだ。」
『わかったわ♪』
「3人で協力するもよし、1人で行動するもよしだ。」
『そういえばセレナもミーアもライバルなのよね…。』
「そう、俺は1つしかない。」
『いざというときには奪い合いって訳ね…。』
「そういう事だ。」
『…。』
「なら始めよう、制限時間は55分だ。」
『なんで55分?』
「俺が逃げるのに5分だ。」
『なるほどね〜。』
「そろそろ始めよう。」
『えぇ♪』
俺の命懸け(性的な意味で)の鬼ごっこが始まった。
「変身!」
『まさに特撮ね♪』
「よし、逃げよう。」
俺は強化スーツを起動して逃げた。
「さて、どこに逃げようか。」
俺は強化スーツで強化されたジャンプ力で屋上まで跳んだ。
「あとは光学迷彩と精の匂い消しで完璧だ。」
俺は屋上の屋根の上で座って時間切れを待つことにした。
その頃ブラン達はというと…。
『いないわね。』
『何処に行ったのかしら〜?』
『逃げている訳ではないのかもしれないな。』
『?』
「ご名答だ、俺は姿を消して精の匂いも消している。」
『時間切れ狙い?』
「その通りだ。」
『このスピーカーから話してるみたいね〜。』
「そういう事だ。」
『だけどそんなに厳重に隠れていたら間に合わないかもしれないわ…。』
「時間切れ10分前になったら匂い消しは解除するし5分前になったら光学迷彩も解除する。」
『ならチャンスはあるわね。』
「今からヒントも送る、このゲームを楽しもう。」
『そうね。』
俺はヒントを3人に送った。
『私が見たヒントは「俺は3人が今の場所から見える」って書いてあるわね♪』
『私のは「俺は今の場所の3人より高い場所にいて見下ろしてる」って書いてあるわ〜。』
『私のは「俺は8階より上で東側以外の場所に居る」って書いてある。』
『つまり9、10階の南、西、北側か屋上に居るってことね。』
『そうらしいな。』
『なら手分けして探してみましょう〜。』
『えぇ♪』
3人はヒントをもとに俺を探し始めたようだ。
「ふう…。」
その頃の俺はというと、3人との出会いから今までを思い出していた。
「…(いろいろなことがあったよな、しかしまさか俺の競争率が結構高いのが驚いたな。)」
制限時間が残り30分を切った頃、ブラン達は9階を探し終えたようで会話をしているのを小型カメラから見た。
『9階には居ないみたいね。』
『なら10階かしら〜?』
『確かに全方向から見つかりやすい屋上は可能性が低いかもしれないが、ジュンは匂いも光学迷彩も使っている。』
『それならあり得るかもしれないわよ♪』
『なら次は10階ね〜。』
『あぁ。』
彼女達は10階を探し始めたようだ。
『私は南側に行くわね♪』
『なら私は北側だ。』
『西側に居るといいんだけどね〜。』
制限時間が残り時間15分を切ったところで3人が合流するのを俺は小型カメラで見ていた。
『もう屋上かしら?』
『いや、屋上以外にも屋上までの階段と北側のエレベーターが考えられる。』
『あ、そうね〜。屋上までの階段にも窓があるし北側のエレベーターは外が見えたわね〜。』
『ならまた手分けして探しましょう、屋上の扉の前に5分後くらいに集合で。』
『わかったわ〜。』
『そうしよう。』
3人はまた分かれて探し始めたようだ。
「…(あとどのくらい持つかな、ここは。)」
と俺は考えながら星空を見ていた。
「!?(某世紀末アニメだとしたら覇王も恐れさせた北斗七星の近くにある死の星らしき星が光ってる…。)」
そうして残り時間10分を切ったので、俺は匂い消しを解除した。
『屋上から、ジュンの精の匂いがするわね♪』
『本当に屋上に居たとは…。』
『何にせよ、もう少しね〜。』
『なら、行きましょう♪』
『あぁ。』
『そうね〜。』
俺はスピーカーから声を出した。
「俺はこの屋上のどこかに居る、さぁどこかな…?」
『随分挑戦的ね、余裕の表れかしら?』
「いや、追い詰められてこその逆転に価値がある。」
『だけど結構屋上も広いから見つけるのには骨が折れそうね〜。』
『仕方ない、少し乱暴な方法だが…。』
と言うが早いかセレナは俺の居るところに向かって恐らく魔界銀製のナイフを投げた。
ギンッ!
「…見事だ、セレナ。」
『やっぱりそこか。』
「だが見つかっただけでは俺は負けてはいないからな。」
と言うが早いか俺は屋上から飛び降りた。
『何を考えてるのよ…。』
『強化スーツだからこそできる芸当ね、そこまで考えてるなんて頭が下がるわ〜。』
『待て!』
全員、飛び降りて追いかけてきた。
「まぁそう来るとは思ってたけどな!」
俺は着地して走って逃げた。
『やっぱりそう簡単には捕まってくれないわよね♪』
『だからこそ面白い。』
『そうね〜。』
俺は必死で山の方に逃げて、少し息を整えた。
「初物を手に入れられるからって躍起になり過ぎだろ…。」
『みぃ〜つけた♪』
「もうこんなところまで来てたぁぁぁぁぁ!」
また俺は必死で逃げた。
「どこまで追いかけてくるんだよ…。」
それから残り時間が1分半くらいになった頃、俺は袋小路に追い詰められかけていた。
「ここまで、かな…。」
『だけどジュンの強化スーツ、随分強力なスペックじゃない。』
『全くだ、特に隠密機能は特筆ものだ。』
『観念、したの〜?』
「…仕方ない、最後の隠し玉やるか。」
『まだ何かやれるの!?』
「見せてやるよ、最後の隠し玉をな。」
『させるか!』
「クロック、オン!」
『!?』
「…(1万分の一秒あたりを体感時間一秒にできる機能だ、この隙に逃げる。)」
俺は3人の隙間から身体を出して息を整えつつ歩いて逃げた。
「…(出来るだけ距離を稼がないと。)」
と逃げているうちに、時間切れになったようだ。
「クロック、アウト。」
俺は高速移動を解除した。
『いない!?』
『超高速移動が最後の隠し玉か、最後の最後まで楽しませてくれる。』
『セレナ、ブラン、楽しいわね〜。』
『そうね♪』
俺はひたすらまた走って逃げた。
「さて、あとどのくらい稼げるか…。」
『待ちなさぁぁぁぁぁぁい!』
「やっぱりそんなに稼げてないですよねぇぇぇぇ!」
ひたすら俺は走って逃げた。
「!?」
『あれは!?』
『何!?』
『どうしたの、って!?』
俺達のところにそれほど大きくはないが岩が落ちて来た。
「はぁぁぁ…、せやっ!」
俺は双眼鏡タイプの武装を手甲に変えて岩を殴り砕いた。
「大丈夫か?」
『えぇ♪』
『大丈夫よ〜。』
『傷一つない。』
と言うが早いか3人同時に押し倒してきた。
「アクシデントがあったとはいえ俺の負けだな。」
『で、誰にするの?』
「とりあえず戻ってからにしないか?」
『そうね〜。』
俺は結局誰にしたらいいのか部屋に着く直前まで迷うことになった。
「よし、完成だ。」
『何が出来たの?』
「例の強化スーツが完成した。」
『そう、良かったわね♪』
「って3人ともなんで近いんだ?」
『そろそろ、我慢が効かなくなってきたのよ♪』
「そうか。」
俺はチェンジポインターを構えた。
『その双眼鏡、チェンジポインターって名前になったんだ。』
「元々そういう名前だったらしい。」
『まあジュンが望まないなら、私達もしようとは思わないがな。』
「一安心だ。」
とりあえずこの場は否応なしに犯されるのは防げたようだ。
「ならモンハンの続きやるか。」
『そうね〜。』
結局、高レベルのクシャルダオラやラージャンをやって天鎧玉や刻まれた御守りを手に入れて行った。
「お、これは…」
『どんな御守り?』
「潔癖と秘伝が共に+3」
『両方複合スキルね〜。』
「珍しい。」
『私は匠3、切れ味4の御守りが手に入ったわ♪』
「珍しいな、匠と切れ味が一緒に着いたやつは、しかもプラスの値で。」
『そうなの?』
「一般的には匠がプラスだと切れ味の値が出にくい、出たとしてもマイナスになりやすい」
『私は匠+6、特殊攻撃+7でスロット1つのが出た。』
「状態異常の手数武器なら扱いやすいな。」
と全員個性的な御守りを手に入れたので次は発掘装備の確認をした。
「俺はろくなのがないな。」
『私は防具があるわね。』
「刀匠+4の頭か、いいね。」
『私はこれかしら?』
「お、剛撃+5か、ガンナー用だけど。」
『ガンナー、練習しようかな…。』
「まあ考えたらいい、練習するのも磨かずに取っておくのも自由だ。」
『私は発掘の片手剣に良さげなのが出た。』
「なるほどね、最高数値一歩手前の麻痺属性で切れ味はシロナガスか。」
『シロナガス?』
「匠なしで白がとても長く、匠ありで紫がほんの少し出る武器を指す言葉だ。」
『なるほど。』
「ちなみに最初から切れ味が伸び切ってて紫を持っているのをスムラと言う。」
『なるほどね〜♪』
「発掘武器の用語の1つだ。」
そうしているうちに昼ご飯の時間になったので行くことにした。
「なら昼ご飯行こうか。」
『そうね〜。』
昼食を済ませ、俺は1つの提案をした。
「1つ提案があるんだが。」
『何かしら〜?』
「そんなに我慢できないならこんなゲームはどうかってな。」
『どんなゲーム?』
「ちょうど俺達以外の利用客であるアイシスは明日の昼までいない、だからこのホテル全部を使って逃げている俺を探すゲームをしようかってな。」
『え?』
「あ、ブランの姉さんには許可を取ってあるから。」
『さっき電話してたのはそのためだったのね…。』
「3人が鬼となり制限時間内に俺を探すゲームだ、ただし俺はこのメンツだと基礎能力の差ですぐに捕まるのは見えてるから強化スーツとその周辺機器を使わせてもらう。」
『見つけただけじゃダメなの?』
「見つけても逃げられたら意味がないだろう?」
『確かに。』
「どうする?」
『私は止めておく。』
「もちろん時間は夜だ。」
『そういう事なら私は参加したい。』
『面白そうね〜。』
『ジュン、貴方初めての相手をそんなゲームで決めていいの?』
「選べないからな、こうした趣向もありかなって。」
『そう、なら私も参加するわね♪』
「決まりだな。」
こうして俺の貞操を賭けたゲームが始まることが決まった。
そして時間は流れ夕食後…
「ならもう1回ルールの確認だ、俺の勝利条件は3人が全員降参するか制限時間の間逃げ切ることだ。」
『わかったわ♪』
「3人で協力するもよし、1人で行動するもよしだ。」
『そういえばセレナもミーアもライバルなのよね…。』
「そう、俺は1つしかない。」
『いざというときには奪い合いって訳ね…。』
「そういう事だ。」
『…。』
「なら始めよう、制限時間は55分だ。」
『なんで55分?』
「俺が逃げるのに5分だ。」
『なるほどね〜。』
「そろそろ始めよう。」
『えぇ♪』
俺の命懸け(性的な意味で)の鬼ごっこが始まった。
「変身!」
『まさに特撮ね♪』
「よし、逃げよう。」
俺は強化スーツを起動して逃げた。
「さて、どこに逃げようか。」
俺は強化スーツで強化されたジャンプ力で屋上まで跳んだ。
「あとは光学迷彩と精の匂い消しで完璧だ。」
俺は屋上の屋根の上で座って時間切れを待つことにした。
その頃ブラン達はというと…。
『いないわね。』
『何処に行ったのかしら〜?』
『逃げている訳ではないのかもしれないな。』
『?』
「ご名答だ、俺は姿を消して精の匂いも消している。」
『時間切れ狙い?』
「その通りだ。」
『このスピーカーから話してるみたいね〜。』
「そういう事だ。」
『だけどそんなに厳重に隠れていたら間に合わないかもしれないわ…。』
「時間切れ10分前になったら匂い消しは解除するし5分前になったら光学迷彩も解除する。」
『ならチャンスはあるわね。』
「今からヒントも送る、このゲームを楽しもう。」
『そうね。』
俺はヒントを3人に送った。
『私が見たヒントは「俺は3人が今の場所から見える」って書いてあるわね♪』
『私のは「俺は今の場所の3人より高い場所にいて見下ろしてる」って書いてあるわ〜。』
『私のは「俺は8階より上で東側以外の場所に居る」って書いてある。』
『つまり9、10階の南、西、北側か屋上に居るってことね。』
『そうらしいな。』
『なら手分けして探してみましょう〜。』
『えぇ♪』
3人はヒントをもとに俺を探し始めたようだ。
「ふう…。」
その頃の俺はというと、3人との出会いから今までを思い出していた。
「…(いろいろなことがあったよな、しかしまさか俺の競争率が結構高いのが驚いたな。)」
制限時間が残り30分を切った頃、ブラン達は9階を探し終えたようで会話をしているのを小型カメラから見た。
『9階には居ないみたいね。』
『なら10階かしら〜?』
『確かに全方向から見つかりやすい屋上は可能性が低いかもしれないが、ジュンは匂いも光学迷彩も使っている。』
『それならあり得るかもしれないわよ♪』
『なら次は10階ね〜。』
『あぁ。』
彼女達は10階を探し始めたようだ。
『私は南側に行くわね♪』
『なら私は北側だ。』
『西側に居るといいんだけどね〜。』
制限時間が残り時間15分を切ったところで3人が合流するのを俺は小型カメラで見ていた。
『もう屋上かしら?』
『いや、屋上以外にも屋上までの階段と北側のエレベーターが考えられる。』
『あ、そうね〜。屋上までの階段にも窓があるし北側のエレベーターは外が見えたわね〜。』
『ならまた手分けして探しましょう、屋上の扉の前に5分後くらいに集合で。』
『わかったわ〜。』
『そうしよう。』
3人はまた分かれて探し始めたようだ。
「…(あとどのくらい持つかな、ここは。)」
と俺は考えながら星空を見ていた。
「!?(某世紀末アニメだとしたら覇王も恐れさせた北斗七星の近くにある死の星らしき星が光ってる…。)」
そうして残り時間10分を切ったので、俺は匂い消しを解除した。
『屋上から、ジュンの精の匂いがするわね♪』
『本当に屋上に居たとは…。』
『何にせよ、もう少しね〜。』
『なら、行きましょう♪』
『あぁ。』
『そうね〜。』
俺はスピーカーから声を出した。
「俺はこの屋上のどこかに居る、さぁどこかな…?」
『随分挑戦的ね、余裕の表れかしら?』
「いや、追い詰められてこその逆転に価値がある。」
『だけど結構屋上も広いから見つけるのには骨が折れそうね〜。』
『仕方ない、少し乱暴な方法だが…。』
と言うが早いかセレナは俺の居るところに向かって恐らく魔界銀製のナイフを投げた。
ギンッ!
「…見事だ、セレナ。」
『やっぱりそこか。』
「だが見つかっただけでは俺は負けてはいないからな。」
と言うが早いか俺は屋上から飛び降りた。
『何を考えてるのよ…。』
『強化スーツだからこそできる芸当ね、そこまで考えてるなんて頭が下がるわ〜。』
『待て!』
全員、飛び降りて追いかけてきた。
「まぁそう来るとは思ってたけどな!」
俺は着地して走って逃げた。
『やっぱりそう簡単には捕まってくれないわよね♪』
『だからこそ面白い。』
『そうね〜。』
俺は必死で山の方に逃げて、少し息を整えた。
「初物を手に入れられるからって躍起になり過ぎだろ…。」
『みぃ〜つけた♪』
「もうこんなところまで来てたぁぁぁぁぁ!」
また俺は必死で逃げた。
「どこまで追いかけてくるんだよ…。」
それから残り時間が1分半くらいになった頃、俺は袋小路に追い詰められかけていた。
「ここまで、かな…。」
『だけどジュンの強化スーツ、随分強力なスペックじゃない。』
『全くだ、特に隠密機能は特筆ものだ。』
『観念、したの〜?』
「…仕方ない、最後の隠し玉やるか。」
『まだ何かやれるの!?』
「見せてやるよ、最後の隠し玉をな。」
『させるか!』
「クロック、オン!」
『!?』
「…(1万分の一秒あたりを体感時間一秒にできる機能だ、この隙に逃げる。)」
俺は3人の隙間から身体を出して息を整えつつ歩いて逃げた。
「…(出来るだけ距離を稼がないと。)」
と逃げているうちに、時間切れになったようだ。
「クロック、アウト。」
俺は高速移動を解除した。
『いない!?』
『超高速移動が最後の隠し玉か、最後の最後まで楽しませてくれる。』
『セレナ、ブラン、楽しいわね〜。』
『そうね♪』
俺はひたすらまた走って逃げた。
「さて、あとどのくらい稼げるか…。」
『待ちなさぁぁぁぁぁぁい!』
「やっぱりそんなに稼げてないですよねぇぇぇぇ!」
ひたすら俺は走って逃げた。
「!?」
『あれは!?』
『何!?』
『どうしたの、って!?』
俺達のところにそれほど大きくはないが岩が落ちて来た。
「はぁぁぁ…、せやっ!」
俺は双眼鏡タイプの武装を手甲に変えて岩を殴り砕いた。
「大丈夫か?」
『えぇ♪』
『大丈夫よ〜。』
『傷一つない。』
と言うが早いか3人同時に押し倒してきた。
「アクシデントがあったとはいえ俺の負けだな。」
『で、誰にするの?』
「とりあえず戻ってからにしないか?」
『そうね〜。』
俺は結局誰にしたらいいのか部屋に着く直前まで迷うことになった。
15/05/10 04:37更新 / サボテン
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