過去からの言霊
俺は神田雄一、今年で21才になる人間だ。
雄一「ここも、ダメだったか…」
20年ほど前に魔物娘という種族が来てから人間の男の就職率が下がりはじめている、実際俺も今日届いた通知はみんな不採用だった。
雄一『俺の周りはみんな魔物に魔界へと持ち帰られた、だが俺だけはそうなっていない、しかし…』
俺は先日友人が久々にこっちに帰って来たので飲みに行った時の事を思い出していた
雄一「何でかね…」
???「なにがだ?」
雄一「なぜか俺は魔物が近づいて来ないし就職も出来ないんだよ、光治。」
光治は俺の幼馴染みの男で俺たちが高校に入る年に近所に越してきたサキュバスの少女から強烈なアタックを受けて最終的にはチャームとかもマシマシにされて骨抜きになったらしい。
光治「何か、感じる、魔力か?これ」
雄一「俺に聞かれてもな」
光治「もしかしたら誰かがずっと前からとても強い執着心を持っててまだ再会していないのかも」
雄一「なるほど…なら早く来てくれんもんかな…」
光治「?」
雄一「疎外感とか孤独感を感じる」
光治「なるようにしかならんさ」
ということを思い出していると、俺の部屋のチャイムが鳴った
雄一「ったく、何だ?テレビ局のしつこい訪問員か?それとも宗教か?」
少しイラつきながら覗き窓から見ると、それほど目立たない格好のラミアらしき魔物が居た、年は高校を卒業したかする年辺りか?
雄一『…何?』
ドアを開けると、彼女は何かぶつぶつ言っている、なんだこいつは…
???『見つけた…の…ひと…』
雄一「何か用、っ!?」
猛烈な勢いで押し倒され、身体を蛇体で絡めとられる
???『…♪』
そのまま後頭部に手を回されていきなりキスをされる
雄一「!?」
???『んっ…』
一体何なんだ?欲望が暴走した痴女か?
???『ぷぁ…♪』
三分ほど舌まで絡めてきた、本当に何なんだこいつは…
雄一「おまえは、何者だ…?」
???『私は、花燐、私は今日雄一、貴方のものになるの…』
雄一「花燐、どこかで…」
俺は記憶を引き出して手繰り寄せていく
花燐『15年ぐらい前のことだしね…だけど私はずっと忘れてなかった。』
雄一「15年ぐらい前…!」
思い出した、俺は15年ぐらい前に別の地方にすんでいてそのとき一人の魔物の女の子と出会った、その子が花燐という名前だった。
雄一「もしかして、W市に居たか?」
花燐『うん、思い出してくれた…♪』
彼女の顔は一気に喜びに染まる
雄一「で、どうしてここに?」
花燐『雄一が引っ越す前にした約束、待ちきれなかったから…』
雄一「あれか、つくづく魔物の行動力の高さは驚かされる」
15年ほど前、俺はある約束をした。
花燐『ひっこしちゃうの?』
雄一「おとうさんの仕事でね…」
花燐『やだよ…』
雄一「もっとすなおになったらきっとまた会えるよ」
花燐『ほんと?』
雄一「おとなになったらあいにいけるし」
花燐『なら、そのときはおよめさんにしてくれる?』
雄一「え」
花燐『ゆうくんはわたしにはじめてはなしかけてくれた、すなおになったらもっと楽しいって教えてくれた。』
雄一「…わからない」
花燐『?』
雄一「もしかしたら誰かが先になるかもしれないから」
花燐『なら…』
彼女から幼い日の俺は3センチほどの楕円形で透明な板をもらった。
雄一「あれ?ない!」
花燐『おまじないだよ、いつかきっと、また会えるおまじない』
雄一「なら、またね…」
花燐『うん、またね…』
雄一「あれが俺から他の魔物を遠ざけていたのか、納得した」
花燐『うん、あれは幼い日の私が精一杯込めた思いの鱗。』
雄一「俺の体の中に入っていって他の魔物避けになったのか」
花燐『うん、そうだよ』
雄一「長年の謎が解けた」
花燐『それと実はね…』
彼女から聞いた話は、俺をとられるかも知れなかったからわざと不採用にするように彼女の友人たちからも働きかけてもらったということだった
雄一「受からんわけだ…」
花燐『ごめんね…』
雄一「いや、忘れてた俺も悪い。」
花燐『遅いよ…』
雄一「学校とかの都合もあったんだよ」
花燐『…』
雄一「とりあえずあがってからだ、積もる話もあるだろうから」
花燐『うん…』
部屋に彼女を上げて、茶を出す
雄一「…」
花燐『本当に、久しぶり…』
雄一「そうだな…」
花燐『父さんと母さんから、高校を卒業するまでは行くなって言われてたから…』
雄一「そうだったのか…」
花燐『ずっと前から言いたかった、大好き…』
雄一「ありがとう…」
俺は彼女の頭を抱き抱えながら言葉を紡いだ
花燐『…♪』
そのまま蛇体を使って巻き付いてくる
雄一「?」
花燐『ずっと一緒…♪』
雄一「…」
静かに頷く
花燐『雄一の、全部がほしい…』
雄一「まあ、そうなるよな。」
花燐『うん…』
雄一「の前に飯にしたい」
花燐『確かに、もうお昼だしね』
雄一「これにするか。」
俺が取り出したのは袋ラーメンだ
花燐『なら私に作らせて』
雄一「いいよ」
だがまだ彼女の腕が未知数なので近くで見る
花燐『雄一は、野菜ラーメンなら柔らか目が好きだよね』
雄一「え」
花燐『私の鱗を身体に入れてた以上、私は雄一の好きなものもみんな知ってる』
雄一「なるほど…」
花燐『〜♪』
彼女に悪気はないのだろう、むしろ自分だけを見てくれているならそれはとても幸せなのではないかと思った
花燐『完成。』
雄一「うまそうだ」
花燐『食べよう』
雄一「いただきます」
花燐『いただきます』
食べてみるが本当に好みを掴んでいる、大したものだ…
雄一「ごちそうさまでした」
花燐『ごちそうさまでした』
雄一「洗い物したら少し食休みして、それからがいいと思う」
花燐『うん…』
彼女が洗い物を済ませたのを確認して風呂を沸かす
雄一「…」
寝転んでいるとまた彼女は巻き付いてくる
雄一「それ好きなのか?」
花燐『うん』
雄一「ならいいか」
そうしていると風呂が沸く
雄一「先いっていい」
花燐『せっかくだし一緒に入ろうよ』
雄一「まあ、いいか」
重く献身的な愛を素直に向けられて俺は幸福を感じていた
雄一「ふう…」
巻き付かれていて腕しか動かせないので腕を上に伸ばす
花燐『…♪』
雄一「一回離してくれ、頭とか洗うから」
花燐『…』
そのまま二人で浴槽から出る
雄一「?」
花燐『私がしたい』
雄一「なら頼む」
押し掛け女房だが、ここまでまっすぐな思いを向けられて悪い気がするわけもない
雄一「ふう…」
湯冷めを防ぐために少しからだの温度を下げていく
花燐『…♪』
彼女の髪の蛇も幸せそうに伸びたりしている
雄一「さて、そろそろかな」
花燐『…♪』
どちらともなくバスローブを脱ぐ
花燐『…♪』
そのまままた巻き付いてくる
雄一「…」
不思議と落ち着く、静かな幸せと安心感がある
花燐『もういいよね、15年待ったんだからもういいよね…?』
雄一「ああ。」
風呂の時から役目を果たそうとしていた男性器を彼女は一気に押し込む
花燐『ぁ…♪』
彼女は幸せそうに舌を出している
雄一「…」
快楽に気を失いそうになるがゆっくりキスをする
花燐『!…♪』
そのまましばらくして、俺は彼女の中に注ぎ込んでいく
花燐『…!』
少し落ち着いて、そのまま彼女を見る
花燐『今すごく幸せ…♪』
雄一「ああ、俺もだ」
花燐『まだ、出来るよね?』
雄一「もちろん」
それから気を失って目を覚ますと昼前だった
雄一「やば、面接いかないと…」
花燐『!』
彼女は尻尾の先で俺のスマホの画面を思い切り叩き壊した
雄一「!?」
花燐『もう、そんなことしなくていいんだよ?』
雄一「しかしな…」
花燐『私の母さんの故郷に行こう?』
雄一「魔界か」
花燐『うん…』
雄一「そうするか…」
一週間後、俺達は魔界にある一軒家の前にいる
雄一「まさか家までくれるとは」
花燐『これで誰の邪魔も入らないね』
雄一「ああ。」
彼女の目が俺だけを見ている、こんな幸せなことはないと思い家にはいるのだった。
雄一「ここも、ダメだったか…」
20年ほど前に魔物娘という種族が来てから人間の男の就職率が下がりはじめている、実際俺も今日届いた通知はみんな不採用だった。
雄一『俺の周りはみんな魔物に魔界へと持ち帰られた、だが俺だけはそうなっていない、しかし…』
俺は先日友人が久々にこっちに帰って来たので飲みに行った時の事を思い出していた
雄一「何でかね…」
???「なにがだ?」
雄一「なぜか俺は魔物が近づいて来ないし就職も出来ないんだよ、光治。」
光治は俺の幼馴染みの男で俺たちが高校に入る年に近所に越してきたサキュバスの少女から強烈なアタックを受けて最終的にはチャームとかもマシマシにされて骨抜きになったらしい。
光治「何か、感じる、魔力か?これ」
雄一「俺に聞かれてもな」
光治「もしかしたら誰かがずっと前からとても強い執着心を持っててまだ再会していないのかも」
雄一「なるほど…なら早く来てくれんもんかな…」
光治「?」
雄一「疎外感とか孤独感を感じる」
光治「なるようにしかならんさ」
ということを思い出していると、俺の部屋のチャイムが鳴った
雄一「ったく、何だ?テレビ局のしつこい訪問員か?それとも宗教か?」
少しイラつきながら覗き窓から見ると、それほど目立たない格好のラミアらしき魔物が居た、年は高校を卒業したかする年辺りか?
雄一『…何?』
ドアを開けると、彼女は何かぶつぶつ言っている、なんだこいつは…
???『見つけた…の…ひと…』
雄一「何か用、っ!?」
猛烈な勢いで押し倒され、身体を蛇体で絡めとられる
???『…♪』
そのまま後頭部に手を回されていきなりキスをされる
雄一「!?」
???『んっ…』
一体何なんだ?欲望が暴走した痴女か?
???『ぷぁ…♪』
三分ほど舌まで絡めてきた、本当に何なんだこいつは…
雄一「おまえは、何者だ…?」
???『私は、花燐、私は今日雄一、貴方のものになるの…』
雄一「花燐、どこかで…」
俺は記憶を引き出して手繰り寄せていく
花燐『15年ぐらい前のことだしね…だけど私はずっと忘れてなかった。』
雄一「15年ぐらい前…!」
思い出した、俺は15年ぐらい前に別の地方にすんでいてそのとき一人の魔物の女の子と出会った、その子が花燐という名前だった。
雄一「もしかして、W市に居たか?」
花燐『うん、思い出してくれた…♪』
彼女の顔は一気に喜びに染まる
雄一「で、どうしてここに?」
花燐『雄一が引っ越す前にした約束、待ちきれなかったから…』
雄一「あれか、つくづく魔物の行動力の高さは驚かされる」
15年ほど前、俺はある約束をした。
花燐『ひっこしちゃうの?』
雄一「おとうさんの仕事でね…」
花燐『やだよ…』
雄一「もっとすなおになったらきっとまた会えるよ」
花燐『ほんと?』
雄一「おとなになったらあいにいけるし」
花燐『なら、そのときはおよめさんにしてくれる?』
雄一「え」
花燐『ゆうくんはわたしにはじめてはなしかけてくれた、すなおになったらもっと楽しいって教えてくれた。』
雄一「…わからない」
花燐『?』
雄一「もしかしたら誰かが先になるかもしれないから」
花燐『なら…』
彼女から幼い日の俺は3センチほどの楕円形で透明な板をもらった。
雄一「あれ?ない!」
花燐『おまじないだよ、いつかきっと、また会えるおまじない』
雄一「なら、またね…」
花燐『うん、またね…』
雄一「あれが俺から他の魔物を遠ざけていたのか、納得した」
花燐『うん、あれは幼い日の私が精一杯込めた思いの鱗。』
雄一「俺の体の中に入っていって他の魔物避けになったのか」
花燐『うん、そうだよ』
雄一「長年の謎が解けた」
花燐『それと実はね…』
彼女から聞いた話は、俺をとられるかも知れなかったからわざと不採用にするように彼女の友人たちからも働きかけてもらったということだった
雄一「受からんわけだ…」
花燐『ごめんね…』
雄一「いや、忘れてた俺も悪い。」
花燐『遅いよ…』
雄一「学校とかの都合もあったんだよ」
花燐『…』
雄一「とりあえずあがってからだ、積もる話もあるだろうから」
花燐『うん…』
部屋に彼女を上げて、茶を出す
雄一「…」
花燐『本当に、久しぶり…』
雄一「そうだな…」
花燐『父さんと母さんから、高校を卒業するまでは行くなって言われてたから…』
雄一「そうだったのか…」
花燐『ずっと前から言いたかった、大好き…』
雄一「ありがとう…」
俺は彼女の頭を抱き抱えながら言葉を紡いだ
花燐『…♪』
そのまま蛇体を使って巻き付いてくる
雄一「?」
花燐『ずっと一緒…♪』
雄一「…」
静かに頷く
花燐『雄一の、全部がほしい…』
雄一「まあ、そうなるよな。」
花燐『うん…』
雄一「の前に飯にしたい」
花燐『確かに、もうお昼だしね』
雄一「これにするか。」
俺が取り出したのは袋ラーメンだ
花燐『なら私に作らせて』
雄一「いいよ」
だがまだ彼女の腕が未知数なので近くで見る
花燐『雄一は、野菜ラーメンなら柔らか目が好きだよね』
雄一「え」
花燐『私の鱗を身体に入れてた以上、私は雄一の好きなものもみんな知ってる』
雄一「なるほど…」
花燐『〜♪』
彼女に悪気はないのだろう、むしろ自分だけを見てくれているならそれはとても幸せなのではないかと思った
花燐『完成。』
雄一「うまそうだ」
花燐『食べよう』
雄一「いただきます」
花燐『いただきます』
食べてみるが本当に好みを掴んでいる、大したものだ…
雄一「ごちそうさまでした」
花燐『ごちそうさまでした』
雄一「洗い物したら少し食休みして、それからがいいと思う」
花燐『うん…』
彼女が洗い物を済ませたのを確認して風呂を沸かす
雄一「…」
寝転んでいるとまた彼女は巻き付いてくる
雄一「それ好きなのか?」
花燐『うん』
雄一「ならいいか」
そうしていると風呂が沸く
雄一「先いっていい」
花燐『せっかくだし一緒に入ろうよ』
雄一「まあ、いいか」
重く献身的な愛を素直に向けられて俺は幸福を感じていた
雄一「ふう…」
巻き付かれていて腕しか動かせないので腕を上に伸ばす
花燐『…♪』
雄一「一回離してくれ、頭とか洗うから」
花燐『…』
そのまま二人で浴槽から出る
雄一「?」
花燐『私がしたい』
雄一「なら頼む」
押し掛け女房だが、ここまでまっすぐな思いを向けられて悪い気がするわけもない
雄一「ふう…」
湯冷めを防ぐために少しからだの温度を下げていく
花燐『…♪』
彼女の髪の蛇も幸せそうに伸びたりしている
雄一「さて、そろそろかな」
花燐『…♪』
どちらともなくバスローブを脱ぐ
花燐『…♪』
そのまままた巻き付いてくる
雄一「…」
不思議と落ち着く、静かな幸せと安心感がある
花燐『もういいよね、15年待ったんだからもういいよね…?』
雄一「ああ。」
風呂の時から役目を果たそうとしていた男性器を彼女は一気に押し込む
花燐『ぁ…♪』
彼女は幸せそうに舌を出している
雄一「…」
快楽に気を失いそうになるがゆっくりキスをする
花燐『!…♪』
そのまましばらくして、俺は彼女の中に注ぎ込んでいく
花燐『…!』
少し落ち着いて、そのまま彼女を見る
花燐『今すごく幸せ…♪』
雄一「ああ、俺もだ」
花燐『まだ、出来るよね?』
雄一「もちろん」
それから気を失って目を覚ますと昼前だった
雄一「やば、面接いかないと…」
花燐『!』
彼女は尻尾の先で俺のスマホの画面を思い切り叩き壊した
雄一「!?」
花燐『もう、そんなことしなくていいんだよ?』
雄一「しかしな…」
花燐『私の母さんの故郷に行こう?』
雄一「魔界か」
花燐『うん…』
雄一「そうするか…」
一週間後、俺達は魔界にある一軒家の前にいる
雄一「まさか家までくれるとは」
花燐『これで誰の邪魔も入らないね』
雄一「ああ。」
彼女の目が俺だけを見ている、こんな幸せなことはないと思い家にはいるのだった。
19/01/20 02:57更新 / サボテン