読切小説
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大怪盗が盗んだモノ
「にっしっし♪お宝いっただきぃ♪」
そんなふざけた事を言いながら、教会騎士から逃げまくる俺。
あるときは剣術や体術など、様々な技や道具を用いて敵を撒き、
またあるときは完全に変装し、そこから計画を立て、お宝を頂くべく、奇襲をかける。
そしてなんと言っても、持ち前の逃走術で、どんな相手でも、逃げ切る!
そう、俺こそが天下の大怪盗、アイレスト・リュパンだ!
俺は今何してるかと言えば、もちろん泥棒の時間だ。
俺は教会にあるお宝(今回はダイヤモンドの十字架)を頂戴すべく、得意の変装術で安易に侵入し、あれこれ使ってお宝を盗み、逃げて教会騎士に追い掛けられ、今に至る。
「くそっ!待ちやがれリュパン!」
もういい加減しつこいし、どうにかならないかなと思った矢先、前からも教会騎士がいたのだ。
「ありゃ…、囲まれてしまったかな?」
後ろにも十人以上二十人未満、前には二十人以上居るのが見てわかった。
「ククク…さあ、観念しろリュパン。貴様はここで終わりだ!」
教会騎士さんは完全装備だから、表情は見えないが、きっとすごいどや顔してるんだろうな〜。
おっと、俺は今囲まれているんだった。
「そんじゃ、こいつを使うか!」
俺はそれを上着の内ポケットから取りだし、自分の足元に叩きつけるように投げる。
すると、それからは物凄い勢いで煙が噴射し、辺りを煙で蔓延させる。
そう、俺が今使ったのは煙玉という、逃げる上でかなり便利な道具である。
「しまった!くそ!リュパンはどこだ!」
「へっ!あーばよ!」
教会騎士さんたちが不可視の中であたふたしているうちに高く跳躍し、前の教会騎士さんたちを軽く飛び越え、再び逃走を再開した。


…そして数分後、俺はそれから難なく逃げ切り、変装で自分だとばれないようにし、とあるバーに向かった。
「おう、またきたか。」
「へへ、どーもどーも!俺ですよー!」
俺がいつもこの町でひいきにしているバーに来ていた。
もちろんこの時でも変装はバッチリしてあるが、バーのマスターにはお見通しらしい。
まあ、それだから俺でも腹を割って話が出来る訳だが、理由はそれだけじゃない。
ここのバーは、表は見た通りどこにでもありそうな普通の飲み屋だが、裏は情報屋である。
もちろんここで俺が仕入れる情報は、お宝の情報である。
「そーいや、おめえ知ってるか?ある魔物の秘宝の噂。」
「ん?ああ、聞いたことはあるな。それってガセじゃなかったか?」
「いや、それが本当らしいぜ?そのある魔物がドラゴンだってよ。その秘宝を手にいれる為に何人もの奴が挑んだらしいが、全く歯が立たないんだってな。」
「ドラゴンの秘宝かぁ……!」
ドラゴンとは宝石や金貨などの光り物や、綺麗な装飾品などを好んで集めるという。
そいつのもつ秘宝となれば、大怪盗なら興味は沸くし、勿論欲しいに決まってる!
「よしっ!俺がちょっと行って盗んでやらぁ!」
「えっ…?いや、話を聞いてたか?何人かがりでも全く歯が立たないんだぞ?」
「んなもん、やってみなきゃ分からねえだろ。世間が不可能と言うが、俺の辞書に不可能なんて言葉はないっての!だからマスター! 俺にその場所の地図を下さいっ!」
「全く…、ほら、これが地図だ。まあお前ほどの者なら、確かにそうかもしれんな。だが、無理はするなよ。」
「りょーかい!そんじゃ、これが今回の情報料金ね!」
俺はカウンターにお金ならぬ宝石を置き、店を後にした。
現に、俺は魔界にも行ったりして、泥棒をすることだってある。
その時に厄介になるのが、魔物娘たちだ。
彼女たちは人間の男…否、男の精を求めて、人間の男をあらゆる形で虜にし、自分の夫としているのがよくあるケースだ。
勿論、種族によって様々であるが、取り敢えず言えるのは、大体の奴は人間に対して敵意や殺意が無いことだ。
親魔物領の国に行けば、人間と魔物娘達が和気あいあいとくらしているとこなんて普通だしな。
そんな魔物に対して敵意を向けているのは、先程俺が追い回されてた教会だ。
教会からすれば、魔物は人を喰らい、殺すと言って、魔物に対してそういった見方がある。
勿論、それには理由があるが、それは察して頂ければ幸いだ。
さて、話を戻そう。
今回の噂のドラゴンも恐らく魔物娘だろう。
だが、そこいらの魔物とは格が違いすぎる。
俺も過去今まで、色んな魔物娘達から戦ったり逃げたりしてきたが、 なにせドラゴンは『地上の王者』である。
強靭な身体に、最も高い知能を持ち、その爪は鉄さえも異とも簡単に斬り裂き、口からは灼熱のブレスを吐くともいわれる。
恐らく他のやつらの失敗例は、そんなやつに対して正面突破をしようと力ずくでやってしまったからであろう。
ならどうすれば奴からお宝を盗むことができるか?
それを今から俺が証明するってことよ!
さあ、泥棒の時間だ!
…と言いたいところだが、今日は流石に疲れたので、近くの宿屋に泊まる事にした。
ドラゴンのことだ、急がなくても大丈夫だろう。
俺はそう考え、身体を休めることにした。


そして翌日、俺は酒屋のマスターから貰った地図をたよりに、ドラゴンの住むと言われる洞窟へ向かった。
そして、街からかなり離れた所に洞窟があり、俺は洞窟を目前にしていた。
やはりドラゴンだからか、地上より結構高い位置にあると同時に、巨大な洞窟であった。
「うはっ!流石に大きいなぁ!この中にザックザクのお宝が……!にっしっし♪期待が膨らむねぇ♪」
普通なら死を目前にするかのように武者震いするようなところだが、俺はそんな事よりもその先にある宝物の事で頭がいっぱいだった。
俺はなにも迷いもなく洞窟へ侵入する。
それから数分経ったぐらいか、その噂のドラゴン…否、人間の女性の姿が見えた。
誰が見ても絶世の美女とも言える顔立ちに、きらびやかな銀色のロングヘアー、そして誰もが目に入る大きな2つの双球。
そしてその中に、凛とした雰囲気を感じる。
頭には2本の角、緑色の鱗に覆われた大きな手足、そして大きな翼と尻尾。
そいつが間違いなく、ドラゴンであることを確信した。
「フッ、またしても愚かな人間が来たのか。」
ドラゴンは多少呆れたような感じだった。
「しかも一人でくるとは……。貴様は何しにここに来た。貴様も他の奴等と同じく、私の宝を狙いに来たか?」
「そうだ。悪いか?」
「愚かなっ!身の程を弁えろ!」
ドラゴンは思い切り息を吸い込み、灼熱の炎を吐いた。
「いきなりブレスかよっ!」
俺はブレスを避け、上着の内ポケットからナイフを取り出し、ドラゴンに急接近する。
俺の上着の内ポケットは超次元ポケット…つまり、どんなものでも無限に出し入れ出来る、どら○モンのポケットみたいなやつである。
その中には、今まで盗んできた貴金属や宝石、そしてありとあらゆる宝物、他にも最初の煙玉や他諸々と……泥棒に必要な道具などを入れているのだ。
「そのような物で私を倒すつもりか?話にならないな!」
「はぁ?バカかお前は。俺は初めからお前を倒す事前提じゃないっつーの。」
俺はドラゴンの鱗に覆われていない肩部に少しだけ斬りつける。
「むっ…、なかなかにやるな。たが……!?なっ、なんだこれは!?身体が痺れて動かな…い……!?」
「こいつの効果は抜群だな。そんじゃ、お宝を頂くぜ!」
俺はドラゴンをほったらかしにして、勝手に奥へ進んでいった。
先程のナイフは、端から見ればただのナイフだが、実は刃部に強烈な麻痺毒を染み込ませたナイフである。
こいつで少しでも斬られたら、最低でも30分以上は復活に時間がかかる。
例えそれがどれだけ強力な魔物娘であってもだ。
そうしてる間に、いつの間にか金貨や宝石、立派な装飾品の山で埋め尽くされた場所があった。
「うひょー!こりゃすげえな♪んじゃ早速……ん?なんだこれは?」
俺はその違和感を感じる物を手に取った。
それは、金色に輝くひとつの剣だった。
しかし普通の剣よりも遥かに神々しく、そして柄がドラゴンの鱗のような模様が施され、終いには透き通る程に純度が高い宝石が剣に埋め込まれていた。
「ドラゴンの秘宝って…恐らくこれだな。にししっ♪お持ち帰りぃ♪」
俺はその剣を超次元ポケットに仕舞い、来た道を戻る。
時間もそこまで経っていないので、何事もなくいけると思った。
だが、時はこうもうまく行かないのが現実……。
「貴様っ…!よくも小癪な真似を!絶対に許さんぞ!」
怒りに怒ったドラゴンが仁王立ちしていたのだった。
でも、これは想定の範囲内。
ドラゴン…いや、地上の王者なら当たり前と言うべきか。
それはともかく、今ならさっきのやり方では太刀打ちできないだろう。
なら、次の手いきますか!
「さっきので分かったと思うが、今のそんな人間に近い姿で勝てると思ってるのか?悪いが俺は今までお前が相手してきた奴等より、何倍も強いんだぜ?」
取り敢えず挑発して、相手を旧魔王時代の化け物姿に戻すことだ。
ドラゴンは強力な魔物であるが故に、親魔王の魔力を完全に受けきったわけじゃないので、元の化け物姿に戻ることは造作もないはずだ。
「ほう…私の宝を盗んでおいて、自殺志願か?まあいいだろう。なら見せてやろう!私の本気の姿を!」
ドラゴンは急に身体から光を放ち、その光は段々と大きくなり、形となる。
そしてドラゴンは、完全に旧魔王時代の化け物姿に戻ったのだ。
「ハハッ!掛かったな!」
俺は両手を地べたに付ける。
すると地面から光を放ち、そこから大きなマスケット銃が現れた。
「これでも喰らっとけー!」
そして俺は躊躇わず、銃のトリガーを引き、放つ。
銃から放たれた大きな弾は、光の速さでドラゴンに向かって、真っ直ぐ飛んでいく。
「なっ、馬鹿なっ……!」
元の姿になった彼女は、急な攻撃に対応できず弾をまともに喰らい、再び動けなくなった。
俺の狙いは、ただ単にターゲットの大きさを大きくしたかったのと、さっきの銃…、錬金術で作ったものだが、人の姿でやると流石に殺してしまうかもしれないし、もし万が一避けられた時を考えてわざと挑発し、元の身体に戻させたのだ。
錬金術は魔法とは違い、何かを得る為には、それ同等の対価が必要になる。
だから俺は、地面の岩を使ってマスケット銃を作り、火元は火薬石を使うことで着火させることができた。
「くそっ…、動けない……!」
そして弾として放ったのは、先程の麻痺毒ではなく、麻痺させる程度の雷弾である。
一体何処からそんなものを作り出したか?
それは、俺が雷の魔法を使うことに優れているからである。
故に、雷の魔力を調整し、弾にして放っただけだ。
しかし効果は抜群というべきか、巨大なドラゴンは先程の美女の姿に戻った。
「こいつだけ頂いていくぜ。」
俺は先程の金色の竜剣を取りだし、ドラゴンに見せつけた。
「くっ…!貴様は何者だ!?」
「俺の名はアイレスト・リュパン!天下の大怪盗とは俺の事よ!」
「アイレスト・リュパン……。」
「そうだ。こいつを返して欲しいなら、俺を捕まえてみるんだな!んじゃ、あーばよ!」
俺はドラゴンに背を向けて逃走した。
「アイレスト!お前は必ず私が捕まえてやる!それまで待っていろ!」
その時ドラゴンは、アイレストを絶対に捕まえると心に決めたのだった。


あれから数年後……
「アイレストめっ!今日こそ捕まえてやる!」
あのドラゴン…名前はシャルクと言うらしい。
あの日から泥棒の時間よりも、シャルクから逃げる時間が多くなっていた。
「いい加減帰れよ〜!本当にしつこいんだから!」
「うるさい!大人しく捕まえられ…うわぁっ!」
ドラゴンは俺の仕掛けた罠にまんまと引っ掛かった。
「にっしっし♪引っ掛かってやーんの!んじゃ、あーばよ!」
「くっそー!私は諦めないからな!」
そんな風にシャルクから逃げ回る日々。
しかし、それだけじゃない。


「逃がさぬぞリュパン!今日こそ神の元に裁かれるがいい!」
お宝を頂戴し、またしても教団の連中から追われていた。
今回は前みたいに教団騎士だけでなく、なんと勇者とも言われる奴等まで来やがった。
「おいおい!同じ人間相手に勇者を使うかよ!?」
「黙れ!この国の宝を盗む悪めっ!」
勇者一人だけならまだしも、何人もの勇者が俺一人に向けられている。
すなわち、真っ向勝負すれば勝ち目は100%ない。
そして、どんな手を使おうとしても錬成する時間も与えてくれる訳もなく、魔法を使っても相手は腐っても勇者、教団騎士とは訳が違う。
それに、今アイテムを取り出す時間も、逃げることに廻される。
しかし、俺は前みたいにまたしても追い込まれてしまう。
「さあ、観念しろ!お前一人ではなにもできまい!」
前後をみた感じ、前よりも何倍もの教団騎士が俺一人に注ぎ込まれ、おまけに勇者がいる。
そして、勇者の攻撃も何発も喰らいながら逃げていたため、体力も持たない!
「くっ…。ここまでか…?」
あきらめる事を考えたその時だった。
巨大な影がこちらに近づいてくる!
「アイレスト!!」
その巨大な影は、シャルクが旧魔王時代の姿になって、舞い降りて来たからだ。
「おいおい、どういう風のふき回しだ?」
「言っただろう。お前を捕まえるのはこの私だ。他の奴等に捕まる事は断じて許さん。さあ来い教団ども!私が相手だ!」
それからのシャルクは流石はドラゴンと言うべきか、一瞬で教団騎士を一網打尽にしてみせる。
「すまねぇな!」
俺はシャルクに感謝し、逃走していった。
このように、シャルクに助けて貰った時もあったのだ。
こうしていつの間にか、俺とシャルクはお互いが認めあう関係になっていた。

こうしてあの最初の出会いから5年後、俺はシャルクに追い詰められていた。
「さあ、追い詰めたぞアイレスト。今日こそはお前を捕まえてみせる。」
「フッ、相変わらずだな〜。」
俺は大きな石を錬成してハンドガンに変え、シャルクに雷弾を放つ。
前までのシャルクなら自分はドラゴンだから効かないなんて概念はなく、綺麗に翼を折り畳み、素早く動き、雷弾を回避する。
「そこだ!」
シャルクは素早く回避しながら近づいて来ていたため、俺を捕まえようとしたが、俺はあっさりと避け、距離をとる。
「フッ、流石はアイレストだな。私が認めた事だけはある。」
「そりゃどうも!たけど、俺はまだ捕まるわけにはいかないんだよ!」
俺はハンドガンをもうひとつ錬成して作り、何発も雷弾を放つ。
しかし結果は同じく、彼女に避けられた。
だが、さっきとは違いそのまま近づいて来るとこはなかった。
俺はそのまま打ち続け、後ろへ逃げ道があったため、逃げれはいけると思った。
そう思った瞬間、身体のバランスを崩してしまう。
シャルクが俺の足下に当たらないように火球ブレスを吐いたのだ。
「っ…!」
俺は見事に吹っ飛ばされ、転がり、仰向けに倒れた。
俺はすぐさま起き上がり、逃げようと試みるが、シャルクはその一瞬の好機を逃すことはなかった。
「フフッ、捕まえたぞ。」
俺は背後から押し倒されてしまった。
「さあ、負けを認めろ。」
「ハハ…参った参った。あんたの勝ちだ。」
俺はその日、シャルクに捕まえられた。
「さて、返して欲しいのは金色の剣だな。ちょっとだけ放してくれないか?この体制では取れないんだが?」
「…らない。」
「…え?」
「私は…剣はお前にやる…。だが、私は…お前が欲しい!」
シャルクは俺を抱き抱えた。
「ちょっ…!それはどういう…っ?!」
俺は説明を求めた矢先、俺の唇は柔らかい物に塞がれた。
彼女は自ら俺とキスをしたのだ。
「私はあの日から気持ちは変わらない。私はアイレスト…、お前の事が好きだ!好きになったのに理由は必要か…?」
彼女は一瞬、寂しそうな顔をしていた。
「お前は…その剣の為に俺を追ってたんじゃ?」
「ちがう。だが、その剣が秘宝…我が一族の秘宝には変わらない。だが、私にとってはそれよりも、お前が欲しい。だから……」
シャルクは駄目だと言わんばかりに首を横に振り、そっと俺を降ろして、
「済まない…。お前にとっては迷惑だったな。もう私はお前を追わない。…行くがいい。」
その時のシャルクの目には、涙が溢れていた。
そろそろ俺も素直にならないといけないな…。

俺が5歳の時に両親が事故で死に、それからは一人ぼっちだった。
雷の魔法が自在に使えることを利用しようとしたのか、俺は教団に連れていかれ、強制的に剣術や魔術、他にも錬金術や薬学など、他にもいろんなものを無理矢理詰め込ませるように……。
まるでそれは、篭のなかの鳥であった。
そして、常に一人ぼっちだった。
そして俺は無理矢理いろんな物を詰め込まされ、何もかもが嫌になっていた。
そんなある日、俺はそこから抜け出した。
そして、俺は生きるために食べ物を盗んだりして餓えを凌いでいた。
たまに追いかけられた時は、詰め込まれた知識で相手をけがさせたりもした。
それから俺は盗むことにロマンを感じ、大怪盗として生きてきた。
盗んだ物はほとんどの物はコレクションにしたが、一部は売ったりしてお金にし、自分の生きるためにつかうなり、貧しくて食べ物も買えない人たちにそのお金を分けていた。
やることは変わっても、やっぱり一人ぼっちだった。
でも、俺は彼女…シャルクに出会って、追い回された日々は、それまでの生活よりも楽しくて、俺の寂しい気持ちが和らいでいくような感じになった。
その感じが何だか新鮮で、暖かかった。
「シャルク……!」
俺も…シャルクと一緒に居たい。
前みたいな関係じゃなくてもいいじゃないか。
だって、俺もシャルクの事が好きになっていたから!
そう思った俺はいつの間にか、彼女の後ろから抱き締めていた。
「アイレスト……?」
「俺も…お前の事が好きだ。だから…、ずっと一緒にいて欲しい。」
シャルクはこっちに向き直り、
「フフッ♪やっと素直になったか♪安心しろ。私はずっとお前の傍に居るからな♪」
俺とシャルクはお互いに抱き締めあい、そして再び唇を合わせた。
大怪盗である俺が盗んだモノ……それはドラゴンの秘宝だけではなく、ドラゴンであるシャルクの心まで盗んだみたいだ。
「愛してるぞ♪私だけの旦那様♪」
彼女の笑顔は、どんな宝物よりも綺麗で美しいと思えた。
14/04/22 12:32更新 / エロ書けない人

■作者メッセージ
駄文ですいません(人;´Д`)ゴメンネ
皆さんの素敵な小説に比べたら糞カスかもしれませんが、こんな小説でも最後まで読んで頂いた読者に感謝。

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