闘志の大勇者
闘志の大勇者と呼ばれる者がいた。
彼は他の勇者と同じく、世界中を旅して回り、様々な魔物娘に勝負を挑んできた。
相手が誰であろうと全力で挑み、何度倒されても最後には勝利する彼を、
教団国家の人々は尊敬していた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
霧の大国 とある山
霧が立ち込める険しい山、その頂上近くに建つ一軒の家の前で
大きな荷物を抱えた勇者とこの家の家主であろう人虎が向かい合っていた。
勇者「お前が火鼠とレンシュンマオが言っていた人虎だな?
あの二人より強いと聞いているぞ。」
人虎「お前が言っているのが隣の山にすんでいる二人の事なら、そうだろうな。」
勇者「俺は闘志の大勇者。色んな魔物娘と勝負するために旅してる。麓の人達から
あんた達三人の事を聞いて勝負をしに来た。」
人虎「なるほど、その口振りからして二人とはもう勝負したようだな。」
勇者「ああ、二人とも強かったさ、最後には勝ったがな。」
人虎「ほう、勝ったか。ならば相手にとって不足なし、
話もそこそこに早速、勝負と行こうではないか。」
勇者「望むところ!それじゃあ……」
そう言って勇者が背負っている荷物をおろすと
勇者「囲碁で勝負だ!!」
白と黒の碁石と碁盤を取り出し、その場に座り込んだ。
人虎「………(・_・?)」
勇者「どうした?やらないのか?」
人虎「いや、まて、どうして囲碁が出てくる?」
勇者「いや、二人より強いと聞いたから…」
人虎「強いって……囲碁の話だったのか!」
勇者「ああ。」
人虎「私はてっきり武術の事かと…」
勇者「いやぁ、俺って人に暴力を振るうのが苦手で。」
人虎「そ、そうか、ま、まあ、たとえ囲碁であろうと二人に勝ったのだ。
相手にとって不足は…」
勇者「いや、囲碁ではボロ負けしたぞ。」
人虎「………は?」
勇者「レンシュンマオには竹馬で勝って、
火鼠とは熱々肉まん早食い勝負で勝ったんだ。」
人虎「……何をやったんだお前達…」
勇者「色々さ、レンシュンマオとは棒高跳びに竹とんぼ、ポールダンスに流しそうめん。
火鼠とはガマン比べだな、サウナやら激辛ワサビやらなんやらかんなら。」
人虎「そうか………」
勇者「とりあえず、囲碁をしながら、
このあと何をするのか決めようじぁないか。ハッハッハッ」
人虎(何かするのは決定しているのだな……)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とある教団国家
「なぁ、聞いたか?また闘志の大勇者様が勝ったそうだぞ。」
「今回はかなり時間がかかったな、一日中かかったんじゃないのか?」
「すげぇよな、一日中戦いっぱなしだなんて。」
「やっぱ大勇者様はすげぇな。」
「全くだ。」
その後の人虎の家
火鼠「大丈夫ですか師匠、目の下にクマが出来てますよ。」
人虎「大丈夫だ、昨日遅くまであの勇者の相手をしててな、結局、最後には負けたがな。」
レンシュンマオ「何をしたの?人虎ちゃん。」
人虎「昨日は囲碁を三局したあと将棋やらチェスやらリバーシやらをやってな、
体を動かそうと言ったら今度はテニスやら卓球やらバドミントンやらなんやらかんやら。」
火鼠「そんなことをやったんですね。」
人虎「夜も更けってきて、一端休もうと言ったら今度は枕投げをし初めてな。
結局、最後まで起きていたアイツの勝ちという事にしたよ。」
レンシュンマオ「…お疲れ様。」
人虎「ああ、凄まじく疲れたよ。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
この勝負から一年後、彼は魔王とのにらめっこ勝負で勝ったという
彼は他の勇者と同じく、世界中を旅して回り、様々な魔物娘に勝負を挑んできた。
相手が誰であろうと全力で挑み、何度倒されても最後には勝利する彼を、
教団国家の人々は尊敬していた。
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霧の大国 とある山
霧が立ち込める険しい山、その頂上近くに建つ一軒の家の前で
大きな荷物を抱えた勇者とこの家の家主であろう人虎が向かい合っていた。
勇者「お前が火鼠とレンシュンマオが言っていた人虎だな?
あの二人より強いと聞いているぞ。」
人虎「お前が言っているのが隣の山にすんでいる二人の事なら、そうだろうな。」
勇者「俺は闘志の大勇者。色んな魔物娘と勝負するために旅してる。麓の人達から
あんた達三人の事を聞いて勝負をしに来た。」
人虎「なるほど、その口振りからして二人とはもう勝負したようだな。」
勇者「ああ、二人とも強かったさ、最後には勝ったがな。」
人虎「ほう、勝ったか。ならば相手にとって不足なし、
話もそこそこに早速、勝負と行こうではないか。」
勇者「望むところ!それじゃあ……」
そう言って勇者が背負っている荷物をおろすと
勇者「囲碁で勝負だ!!」
白と黒の碁石と碁盤を取り出し、その場に座り込んだ。
人虎「………(・_・?)」
勇者「どうした?やらないのか?」
人虎「いや、まて、どうして囲碁が出てくる?」
勇者「いや、二人より強いと聞いたから…」
人虎「強いって……囲碁の話だったのか!」
勇者「ああ。」
人虎「私はてっきり武術の事かと…」
勇者「いやぁ、俺って人に暴力を振るうのが苦手で。」
人虎「そ、そうか、ま、まあ、たとえ囲碁であろうと二人に勝ったのだ。
相手にとって不足は…」
勇者「いや、囲碁ではボロ負けしたぞ。」
人虎「………は?」
勇者「レンシュンマオには竹馬で勝って、
火鼠とは熱々肉まん早食い勝負で勝ったんだ。」
人虎「……何をやったんだお前達…」
勇者「色々さ、レンシュンマオとは棒高跳びに竹とんぼ、ポールダンスに流しそうめん。
火鼠とはガマン比べだな、サウナやら激辛ワサビやらなんやらかんなら。」
人虎「そうか………」
勇者「とりあえず、囲碁をしながら、
このあと何をするのか決めようじぁないか。ハッハッハッ」
人虎(何かするのは決定しているのだな……)
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とある教団国家
「なぁ、聞いたか?また闘志の大勇者様が勝ったそうだぞ。」
「今回はかなり時間がかかったな、一日中かかったんじゃないのか?」
「すげぇよな、一日中戦いっぱなしだなんて。」
「やっぱ大勇者様はすげぇな。」
「全くだ。」
その後の人虎の家
火鼠「大丈夫ですか師匠、目の下にクマが出来てますよ。」
人虎「大丈夫だ、昨日遅くまであの勇者の相手をしててな、結局、最後には負けたがな。」
レンシュンマオ「何をしたの?人虎ちゃん。」
人虎「昨日は囲碁を三局したあと将棋やらチェスやらリバーシやらをやってな、
体を動かそうと言ったら今度はテニスやら卓球やらバドミントンやらなんやらかんやら。」
火鼠「そんなことをやったんですね。」
人虎「夜も更けってきて、一端休もうと言ったら今度は枕投げをし初めてな。
結局、最後まで起きていたアイツの勝ちという事にしたよ。」
レンシュンマオ「…お疲れ様。」
人虎「ああ、凄まじく疲れたよ。」
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この勝負から一年後、彼は魔王とのにらめっこ勝負で勝ったという
17/08/06 21:21更新 / I to so
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