自由の大勇者
自由の大勇者と呼ばれる者がいた
彼は何か功績を立てたわけでもなく、神々から加護を貰ったわけでもない。
彼がしていることといえば様々な国を旅しながら、自由気ままに過ごしているだけである。
だが、彼の気ままな行動を見て、彼を慕うものは多いという。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とある親魔国家
現在、既に日が暮れており、次々と店が閉まっている。
しかし、そんな時間帯でも開いている店がある。
サテュロスが経営している酒場もその一つである………
カランカラン
サテュロス「おや、兵士さんとは珍しい、飲みに来たのかい?」
酒場の入り口が開けられ、数人の魔物娘の兵士が入ってくる
デュラハン「すまない、夜分遅くに、実は勇者がこの国に潜入したという情報が入ってな
あちこちで聞き込みを行っているのだ、何か心当たりは無いか?」
サテュロス「あぁ、勇者さんか、それならあっちの席で飲んでるさ。」
デュラハン「何!?」
サテュロスが促す方へ視線を移すとそこには………
オッサン「ブワハハハハハ!!」
おじさん「ガハハハハハハ!!」
勇者(?)「アッハッハッハッハッ!!」
おじさん達とベロンベロンに酔っぱらいながら笑っている、
勇者(?)らしき男の姿があった
デュラハン「……あの男か?」
サテュロス「ああ、店に入ってきた時、自分から名乗っていたよ。」
デュラハン「何故知らせなかったのだ。」
サテュロス「あれが勇者だと信じてくれるかい?」
デュラハン「……それもそうだな。一応確かめておくか…」
デュラハン「あー、すまない、少し訪ねたいのだが。」
勇者(?)「ひゃい、なんれしょう?」
オッサン「何だ?逆ナンか?」
おじさん「あんちゃんモテるねえ。」
勇者(?)「いやぁ、それほどでも。」
デュラハン「……、単刀直入に聞こう、勇者だな?」
勇者(?)「ん?ああ、コホン。その通り!俺は人呼んで自由の大勇者!略して自勇」
そう名乗り自由の大勇者こと自勇はビシッと決めポーズをする。
オッサン「いよ、大根役者!」
自勇「それどっちの意味だ!」
おじさん「おーい、ツマミ持ってきてくれ!」
サテュロス「はいはい、少し待っててくれ。」
リザードマン「小隊長、彼、本物なのでしょうか?」
デュラハン「うーむ、どうもそうには見えん。」
自勇「おっと、人を見た目で判断するのはいかんぞ。」
オッサン「そうさ、こいつはこう見えて結構強いぞ。」
リザードマン「何!?」
おじさん「酒の強さだがな。」
自勇&オッサン&おじさん「アーハッハッハッハッハッ!!!」
リザードマン&デュラハン「………」
リザードマン「他を当たるとしましょう。」
デュラハン「ああ、そうだな。」
自勇「お〜い、待ってくれ待ってくれ。ちゃんと証明するから。」
デュラハン「本当だろうな。」
自勇「ああ、勇者らしくかっちょいい技を見せてやろう!ちょっと下がっててくれ。」
デュラハン「下がったぞ、早く見せてくれ。」
自勇「おう!見せてやろう。さっき編み出した必殺技!荒ぶる鷹のポー」
ズルっ
自勇「あっ」
ドッターン
自勇「痛っでーーー!後頭部おもいっきしぶつけたーー!」
リザードマン「酔っぱらってるときにあんなポーズをするから…。」
自勇「誰が!薬を!酒という名の薬を!」
オッサン「ほい、」
自勇「あんがと。……ング、ング、ぷはー、これ旨いな、何て銘柄?」
おじさん「水道水ってヤツさ。」
自勇「ただの水じゃねえか!」
自勇&オッサン&おじさん「ブワッハハハハハ!!」
デュラハン&リザードマン「………。」スタスタ
自勇「ま、待ってくれ!魔法が、魔法があるから!観てってくれ!」
リザードマン「今度は本当だろうな。」
自勇「ああ、本当だ。口からトランプが出てくるって言う魔法なんだが」
デュラハン「袖にトランプが隠してあるんだろう。」
自勇「なんだ。知ってるのか……。」
オッサン「おっ、トランプか。ちょうどいい、賭けポーカーしようぜ!」
おじさん「マスターも一緒にやろうや。」
サテュロス「おや?いいのかい?私は強いぞ。」
自勇「フッフッフッ、望むところ!」
リザードマン「………他を当たりましょう。」
デュラハン「そうだな。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とある教団国家
自勇「いやぁ〜。昨日魔物と戦ったんだが、ぼろ負けしてさぁ。」
「どんな魔物と戦ったんです?」
自勇「サテュロス」
「そんなに強い魔物でしたっけ?」
自勇「強かったぞ、フルハウスやらストレートやらを平気な顔で出してきてさ。」
「ポーカーの話かよ!」
「「アッハッハッハッハッ」」
とある親魔国家
リザードマン「どうしたんです小隊長?浮かない顔をされて。」
デュラハン「いや、実は昨日のあの男なんだが。」
リザードマン「酒場にいた男です?」
デュラハン「ああ、あの後、他の担当地域の者と交代したんだが、あの男、この国から脱走したらしい。しかもパンツ一枚で。」
リザードマン「!?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ちなみに彼は手札の良し悪しが顔に出るタイプだと言う
彼は何か功績を立てたわけでもなく、神々から加護を貰ったわけでもない。
彼がしていることといえば様々な国を旅しながら、自由気ままに過ごしているだけである。
だが、彼の気ままな行動を見て、彼を慕うものは多いという。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とある親魔国家
現在、既に日が暮れており、次々と店が閉まっている。
しかし、そんな時間帯でも開いている店がある。
サテュロスが経営している酒場もその一つである………
カランカラン
サテュロス「おや、兵士さんとは珍しい、飲みに来たのかい?」
酒場の入り口が開けられ、数人の魔物娘の兵士が入ってくる
デュラハン「すまない、夜分遅くに、実は勇者がこの国に潜入したという情報が入ってな
あちこちで聞き込みを行っているのだ、何か心当たりは無いか?」
サテュロス「あぁ、勇者さんか、それならあっちの席で飲んでるさ。」
デュラハン「何!?」
サテュロスが促す方へ視線を移すとそこには………
オッサン「ブワハハハハハ!!」
おじさん「ガハハハハハハ!!」
勇者(?)「アッハッハッハッハッ!!」
おじさん達とベロンベロンに酔っぱらいながら笑っている、
勇者(?)らしき男の姿があった
デュラハン「……あの男か?」
サテュロス「ああ、店に入ってきた時、自分から名乗っていたよ。」
デュラハン「何故知らせなかったのだ。」
サテュロス「あれが勇者だと信じてくれるかい?」
デュラハン「……それもそうだな。一応確かめておくか…」
デュラハン「あー、すまない、少し訪ねたいのだが。」
勇者(?)「ひゃい、なんれしょう?」
オッサン「何だ?逆ナンか?」
おじさん「あんちゃんモテるねえ。」
勇者(?)「いやぁ、それほどでも。」
デュラハン「……、単刀直入に聞こう、勇者だな?」
勇者(?)「ん?ああ、コホン。その通り!俺は人呼んで自由の大勇者!略して自勇」
そう名乗り自由の大勇者こと自勇はビシッと決めポーズをする。
オッサン「いよ、大根役者!」
自勇「それどっちの意味だ!」
おじさん「おーい、ツマミ持ってきてくれ!」
サテュロス「はいはい、少し待っててくれ。」
リザードマン「小隊長、彼、本物なのでしょうか?」
デュラハン「うーむ、どうもそうには見えん。」
自勇「おっと、人を見た目で判断するのはいかんぞ。」
オッサン「そうさ、こいつはこう見えて結構強いぞ。」
リザードマン「何!?」
おじさん「酒の強さだがな。」
自勇&オッサン&おじさん「アーハッハッハッハッハッ!!!」
リザードマン&デュラハン「………」
リザードマン「他を当たるとしましょう。」
デュラハン「ああ、そうだな。」
自勇「お〜い、待ってくれ待ってくれ。ちゃんと証明するから。」
デュラハン「本当だろうな。」
自勇「ああ、勇者らしくかっちょいい技を見せてやろう!ちょっと下がっててくれ。」
デュラハン「下がったぞ、早く見せてくれ。」
自勇「おう!見せてやろう。さっき編み出した必殺技!荒ぶる鷹のポー」
ズルっ
自勇「あっ」
ドッターン
自勇「痛っでーーー!後頭部おもいっきしぶつけたーー!」
リザードマン「酔っぱらってるときにあんなポーズをするから…。」
自勇「誰が!薬を!酒という名の薬を!」
オッサン「ほい、」
自勇「あんがと。……ング、ング、ぷはー、これ旨いな、何て銘柄?」
おじさん「水道水ってヤツさ。」
自勇「ただの水じゃねえか!」
自勇&オッサン&おじさん「ブワッハハハハハ!!」
デュラハン&リザードマン「………。」スタスタ
自勇「ま、待ってくれ!魔法が、魔法があるから!観てってくれ!」
リザードマン「今度は本当だろうな。」
自勇「ああ、本当だ。口からトランプが出てくるって言う魔法なんだが」
デュラハン「袖にトランプが隠してあるんだろう。」
自勇「なんだ。知ってるのか……。」
オッサン「おっ、トランプか。ちょうどいい、賭けポーカーしようぜ!」
おじさん「マスターも一緒にやろうや。」
サテュロス「おや?いいのかい?私は強いぞ。」
自勇「フッフッフッ、望むところ!」
リザードマン「………他を当たりましょう。」
デュラハン「そうだな。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とある教団国家
自勇「いやぁ〜。昨日魔物と戦ったんだが、ぼろ負けしてさぁ。」
「どんな魔物と戦ったんです?」
自勇「サテュロス」
「そんなに強い魔物でしたっけ?」
自勇「強かったぞ、フルハウスやらストレートやらを平気な顔で出してきてさ。」
「ポーカーの話かよ!」
「「アッハッハッハッハッ」」
とある親魔国家
リザードマン「どうしたんです小隊長?浮かない顔をされて。」
デュラハン「いや、実は昨日のあの男なんだが。」
リザードマン「酒場にいた男です?」
デュラハン「ああ、あの後、他の担当地域の者と交代したんだが、あの男、この国から脱走したらしい。しかもパンツ一枚で。」
リザードマン「!?」
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ちなみに彼は手札の良し悪しが顔に出るタイプだと言う
17/07/28 22:14更新 / I to so
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