求められる抱容力
彼女はいわゆる抱きつき魔である。
俺が求めても求めなくても常に俺に抱きついていたいのである。
おかげでその豊満な体つきに興奮しまくりの俺が昼夜問わず搾り取られてしまうのである。
今日もまた…
「抱きつかせろ〜!!」
「だが断る」
「即答!?」
「少しお前は人目を気にしなさい」
「う〜。僕たちイエティは感情表現のために人に抱きつくんだよ!?」
「だから?」
「それを否定されたら僕の存在する意味ってなんなのさ!?」
「だってお前昼夜問わず抱きついてくる上に、毎晩求めてくるんだもの。俺の体がもたないって」
「それは君が僕の体に興奮するからじゃないか」
「ふざけんな。お前の体に興奮しない男なんているわけないだろうが。いたとしたらそれはホモか、好きな魔物娘一筋のイエティにまったく興味の沸かない人だろ」
「なんだかんだ褒めてくれてはいるんだ」
「当たり前だ」
「じゃあ、抱きついても…」
「だが断る」
「も〜分かったよ!! それじゃあ他の知らない男の人に抱きついちゃうからね!! そうしたら僕、別の人の物になっちゃうかもしれないなぁ…」
「勝手にどうぞ。お前にそれをやる度胸があるなら、な」
「じゃあ、勝手にするもん!!」
最後に膨れっ面を見せて俺に背を向けてどこかへ行ってしまう彼女。
ふん、俺以外に抱きつく男だって? そんな簡単に見つかるわけ…
「…あれ? 戻ってこない」
後ろを振り返っても姿が見当たらない。視界に入るのは周囲の魔物娘と人とのカップルだけ。後、見るからに童貞達少々。
「え、ちょ…嘘だよな…?」
途端に恐ろしくなった俺は全速力で彼女を探す。
何が恐いって、本当に別の誰かに彼女を取られてしまうかもしれないからだ。
あんな可愛くてモフモフで愛らしい彼女に抱きつかれてみろ。俺なら3秒で落ちるわ。てか落ちてたわ。
「ま、待て〜!! 俺が悪かった!! 俺にならいくらでも抱きついていいから!! マジですんませんでした!!」
「ん、合格♪」
「うぇ? わわわっ!!」
走ってた俺の背中にとっさに柔らかい重みがのしかかってくる。それを全身で転びそうになりながらも支える。
「えへへ♪ やっと本音が聞けた」
「あ、う…」
途端に恥ずかしくなって顔を真っ赤にさせる。周りのカップルからも微妙に笑い声や、おだてるような声まで聞こえた。中にはリア充爆発しろと呪いの言葉まで言い放つ奴までいた。
「僕が君以外に抱きつくわけないじゃない? 大好きな人以外に、ね?」
「く、まんまとしてやられたってことか」
こんなパターン今までいくつもあったはずなのに。
また彼女に負けてしまった。
「僕に意地悪した罰、ちゃんと受けてよね?」
「…なんでしょうか?」
「うん、僕を真正面から抱き返して。プラスでキスもして」
「お前の抱擁に比べたらまだまだだけど、それでもいいのか?」
「ん、いいの♪ 僕を抱きしめてくれる人が君ってだけで満足なんだから」
「じゃ、しっかりとやらせていただきます」
そう言ってから後ろで抱きついてる彼女が離れるのを待って、彼女の方に向き直し、背中に手をまわし、頬が紅潮している彼女の顔に自身の顔を近づけてキスをした。周囲ではその雰囲気にあてられてか、同じようにキスをし合うカップルまで出てき始めた。童貞たちはそそくさと帰っていくのであった。
「えへへ、ごちそうさま♪」
「あのさ…俺、もう…」
キスを終えて、口を離してからそこまで言いかけたところで口のところに彼女のモフモフの手が当てられる。
「先は言わないの。僕も、同じ気持ちなんだから…」
「じゃあ、早く帰ろうか」
「うん!!」
そう交わしてから、急ぎ足で帰る俺と彼女。手袋いらずの彼女のモフモフな手をつなぎ、昂る気持ちを抑えながら俺達は家に着いた。
そしてすぐに寝室へと向かい、彼女をベッドへと寝かしつける。
「今日は、強引なんだね…?」
「抑えてたこともあるからな。覚悟しろよ?」
「楽しみだなぁ…。僕を満足させてよね?」
「当たり前だ。俺の抱容力で全部包み込んでやる」
そう言って彼女の胸に触る。たわわに実ったその膨らみを揉みしだき、手を埋めていく。
「指がくい込む程に胸がおっきぃなんてなぁ…」
「…ッ。君が沢山触るからおっきくなっちゃったんだよ? 責任取って慰めてよね」
「わかってるよ。こんな極上の胸魅せられたら…」
責任とらなかったら罰があたる。
胸を十分に揉みしだいたら、その中心にある突起に指で触れて優しく摘む。
すると、それだけで彼女は甘い声をだす。
「ひぁっ…」
「ん、ここ敏感だよな?」
「気持ち…いい」
「じゃあこれは?」
彼女の胸に顔を埋め、その突起を今度は口に含み、吸う。まるで赤子が母親の母乳を吸うかのように歯で時折甘噛みしながら桃色の突起を蹂躙していく。
「はぅぅ……いい、よぉ…。もっとイジメて…」
「そのかわり、お前の可愛い声をもっと聞かせてくれよ」
「ひゃうっ!! 赤ちゃんみたいだね…」
「人間誰しも赤ん坊に戻りたいと思うときがあるんだよ。それが今なだけ」
「えへへ、赤ちゃん出来たときにも感じちゃったらどうしよ?」
「その時は俺が責任もって慰めてやるさ」
彼女はそう言った俺に口づけをする。そして、先程は出来なかった深く堕ちてしまいそうな濃厚なキスを、互いの舌を絡め合う淫らなキスを始める。
その間は俺は彼女の秘部を。彼女は俺の愚息を弄り合い、準備を進めておく。
「こんなに蕩けてる…。胸だけで結構感じてたんだな」
「そうじゃないよぉ…」
「え?」
「僕はずっと君とエッチしたくてたまらないの…。場所がどこだろうと、誰に見られていようと、君と繋がっていたくてしょうがないんだよぉ…」
「……」
「だからね、今日も一緒に出かけた時だってずっとウズウズしてたの。早く君としたい…って」
「そっか」
「軽蔑、した? こんなエッチなイエティは嫌い?」
「んな訳ないだろ。大好きだ!! 俺の方こそ気づいてやれなくて、我慢させて悪かった…」
そう言葉を交わして一層彼女への愛情が確かなものになってから、再びキスが再開される。こんなにも甘く、どこまでも堕ちてしまいそうなキスが出来るのはこれから俺が生きていく上で彼女しかいないのだろうな。
そう思うだけで俺の愚息は、いや、俺自身が滾るのが分かった。
「あはっ…♪ こんなにおっきくなった…」
「お前が可愛いからだよ」
「えへへ…。今日は口でやる?」
「悪い、今日はもう…」
「んッ……僕も同じ気持ち。はやく、欲しくてしょうがないよ…」
彼女はそうか細い声で呟きながら、足を抱えて秘部がよく見えるように寝転がった。モフモフな彼女の毛の中に見え隠れするその縦に割れた秘部が妖しく、艷めかしく光っている。真っ白な毛とは対照的なその褐色の肌との対比がより色気をそそるのである。俺はその秘部に指を入れ、愛液を掬い舌で味わってから、愚息に潤滑油代わりに塗りつける。
「行くぞ…」
「うんっ…きて…僕の一番大事なトコまで…」
「あぁ…」
秘部に愚息を宛てがうと、彼女の秘部の肉が吸い付いてくる。それはもう欲しくてたまらないと催促しているかのように蠢いていた。
俺はそれを拒まずに押し込むように愚息を侵入させる。
「うぁッ…」
「にゅぅッ……入ってきた…」
「やっぱりあったかいな。お前の中は」
「君のだって凄くおっきくてあったかいよ…」
「ん、動くぞ?」
「いいよ。激しくしても大丈夫だからね?」
「了解」
了承を得た俺は一先ず奥へ奥へと押しやる。そして彼女の最奥へと到達し、子宮口を小突いてやる。
「いっ…はぁぁ……ツンツン…されてるぅ…」
「子宮口まで先に吸い付いてきてるぞ? そんなに俺の精子欲しいか?」
「うんっ…欲しいよぉ……奥に沢山…赤ちゃんの元欲しいよぉ…っ」
「じゃあ早くするぞ?」
彼女がうなづくのを確認してから俺は腰を前後に振っていく。彼女の肉と熱さで蕩けるような味わいは愚息を満遍なく刺激してくれる。我慢しなければすぐにでも果ててしまいそうな名器に心底驚きながらも、俺は歯を食いしばってひたすら彼女の中を貪る。貪欲に、強欲に。
「ふぁっ!! もっと…もっと激しく突いてぇっ…!!」
「くっ……締め付け良過ぎだろっ…」
少しでも気を紛らわすために俺は再び彼女の胸にしゃぶりつき、堪能する。
ピストン運動を繰り返すたびに揺れるその胸がとてもいやらしい。
「あぅ…。おっぱいも一緒に……なんてっ…!!」
「気持ちいいんだろ? イってもいいんだぞ?」
「やっ…!! イク時は…君と一緒が……いいよぉっ!!」
「うっ…」
「ねっ? 一緒にイこ…? 一緒に気持ちよく…イこうッ…?」
「あぁ、分かった。俺ももうもたないからな…一緒に…」
そしてクライマックスとばかりに俺は激しく、彼女の奥を乱暴に突く。口を貫き、その奥へと侵入せんとばかりに。彼女を完全に俺だけのものにせんと激しく突く。
「あっ…ッ!! がッ…!! くぅンんんッッ!!」
「ダメ…だッ…出るッ!! お前の中に…出るッ!!」
「きてぇッ!! 人間精子ッ……イエティの僕に沢山…種付けしてぇっ!!」
人の手で彼女の背中を、イエティの彼女の手で俺の背中をしっかりと抱き寄せながら、俺は彼女の最奥へと果てる。己の欲望を、抑えていた思いを、全部流し込む。
「あふぅっ…出てる……僕の奥の奥まで君ので種付けされてる…」
「悪い、出しすぎたかな?」
「ううん。嬉しいよ、凄く…。ね? もっかいキスして。僕の抱擁よりも熱いキスを…」
「任せとけ」
依然として繋がったまま俺と彼女は口づけを交わす。
そのキスは今までやってきたどんなキスよりも甘く幸せな感じがした。
そんなキスの余韻に浸っているとき、彼女がふと俺に言う。
「あのね」
「ん?」
「もうちょっとだけ、このまま繋がったままがいいな…」
「いいよ。お前の好きなようにしてくれ」
「うん!! えへへ♪ あ、後強く抱きしめてて。じゃないと僕、逃げちゃうかもよ?」
「それは困るな。じゃあこれでいいかな?」
「まだまだ、もっと強く!」
「こうか?」
「僕より強く抱きしめてくれないとダメ♪」
「はは、大変だそれは」
互いに笑い合うと、俺達はもう一度キスをした。
ゆっくりと、それでいてじっくりと俺とイエティである彼女の営みは良好である。男に生まれたのなら彼女よりも抱容力に富んでいなければいけない。ただ、彼女がイエティの場合、それは大変長く大変なことなのかもしれない。
だけど、俺はもう彼女以外を求めることはできない。彼女にこんなにも夢中になってしまったのだから。彼女以外を抱くことなんてもう考えられない。
さぁ、これからも彼女を包んでやれるほど男の抱容力を積んでいかなくては。
はじめての投稿ですが、ここまで読んでくださった方々、誠にありがとうございます。
拙い文章ではありましたが、いかがでしたでしょうか?
これを読んでくださった方達がイエティさんの魅力に取り憑かれ、小説が増えればいいなと思っております。モフモフでフカフカ、それでいて褐色肌、そしてハグ大好きな彼女達をもっと見たいですね!!
それではまたどこかでお会いしましょう。
12/12/25 04:47
眼鏡狼
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